2022年夏にひっそりと発売されたNVIDIAのグラボ「GTX1630」についてどういう立ち位置なのかや実際に使えるかどうかについて調べてみた。
基本情報(スペック)
GTX1630は2022年6月28日に販売のアナウンスがされたNVIDIAのグラボ。番号の後ろ2桁が30なのでおそらくGT1030の後継者的な立ち位置だと思われる。
GT1030と違いGT“X”シリーズになるためエントリー(入門)クラスのゲーミングGPUでもあると思われる。当然ながらRTXシリーズではないのでレイトレーシングやDLSSをサポートする機能はない。
他のNVIDIAのグラボとの性能比較はこんな感じ。スコアの値はこちらのサイトから引用。
グラボ名 | スコア | 消費電力 | メモリ容量 |
GTX1660 SUPER | 6122 | 125W | 6GB |
GTX1050Ti | 2363 | 75W | 2GB |
GTX1630 | 2091 | 75W | 4GB |
GT1030 | 1089 | 30W | 2GB |
Intel UHD Graphics 730 (Intel CPUの内臓GPU。12世代) | 643 | – | – |
GT1030よりは性能は高いがGTX1050Tiには少し劣ると言ったところ。消費電力はGT1030より高くGTX1050Tiと同じ。実際は表記より小さい値に収まっているとのこと。
大きさはGT1030やGTX1050Tiと同じく小型。高負荷時でも静音。補助電源もいらない。
GT1030の後継者と書いたがGTX1050Tiの代替え品としての立ち位置でもありそうだ。
どんな人向け?
GT1030やGTX1050Tiの立ち位置を考えるとこんな人向けではないだろうか。
- マルチディスプレイ環境にしたいので出力ポートをとりあえず増やしたい
- PC上でのゲームや動画編集に興味がある
- その他CPU内臓のGPUでは流石に困る場合(Blenderのモデリングなど)
高機能は求めてないけど最低限は欲しい、という感じ。
ただ2023年1月時点ではGTX1630を選ぶメリットは正直薄い。というのもGT1030やGTX1050Tiがまだまだ手に入るためかつ値段がそう変わらないため微妙な立ち位置となってしまっている。
PC上でのゲームや動画編集に全く興味がない、とりあえず画面出力目的ならGT1030で十分。
PC上でのゲームや動画編集に興味があるのならスペックが少し高いGTX1050Tiの方がいいだろう。
今後はどうなる?
GT1030やGTX1050Tiが手に入るうちは微妙な立ち位置と書いたが、この2つが手に入りにくくなったら消去法でGTX1630がエントリー・ロークラスの主流となるだろう。
この業界は変化が速いので今年のうちに低価格帯ではこれ一択といったことになっているかもしれない。
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