大学でTexで論文を書いているときに教授から「ここは前のバージョンの文章の方がよかったかもねぇ。次はそれに戻しといて」と言われることが何度かあった。当然修正前の文章はファイル内にないので困る。
本文中に修正前の文章をそのまま残せたらなぁと思っていたらコメントアウトを使うと書いた文章を一時的に非表示にしつつ本文に残すことができると知ったのでメモ。
コメントアウトとは
特定の記号を使って任意の文章を非表示(処理をしないよう)にするというもの。使用場面としては上記のような場面に備えて修正前の文章を本文章に反映させずに残しておく、次のセクションの大雑把な内容をメモしておくときに使う。元はプログラミング用語で使い方はほぼ一緒。
1行ずつコメントアウトする方法
1行だけコメントアウトする場合は行の先頭に%をつける。
%吾輩は猫である~
C言語で言えば//のあれ。数行程度ならこれで十分なのだがこれが10行、20行となるといちいち行の先頭に%を付け替えしないとならず大変面倒。論文を書いてたりすると1章丸ごと没行きなんてのがたまにあるそういうときに困る。
複数行をまとめてコメントアウトする方法1
では10行、20行まとめてコメントアウトする方法、C言語でいう//があるなら/*~*/はないのかというとちゃんと用意されている。複数行をまとめてコメントアウトする場合はまずcommentパッケージを読み込む必要がある。
\usepackage{comment}
上の文章をファイルの先頭の方に記述する。そしてコメントアウトしたいところを以下のようにして囲む
\begin{comment}
~ここにコメントアウトしたい文章
\end{comment}
これで複数行を一気にコメントアウトできる。もしコンパイル時にエラーが出る場合はcommentパッケージがないということなのでインストールすること。
複数行をまとめてコメントアウトする方法2
他にもマクロ機能を使って同じように複数行をコメントアウトする方法もある。
\if0
~ ここにコメントアウトしたい文章
\if
こちらはも同じように複数行まとめてコメントアウトできるが間に空行があるとエラーが出るためそこが面倒。個人的には上のcommentパッケージのものを使うのが無難。
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